今日もにぎやかなBARシバノワ。Taichiがロックをくるくる回している横に、うずこさんがそっと座る。

あの…タイチさん。
この前、人に「高麗芝って日本の芝生なんですか?」って聞かれて…
私もうまく説明できなくて。
お、いい質問するねぇ、うずこちゃん。芝生に興味ない人に高麗芝の話をすると
「ああ、朝鮮半島から来た芝生でしょ!」ってなるんだよね。

あ、たしかに。名前がそんな感じですね。
いやいやいやいやいやいや。日本で自生しているれっきとした日本の固有種ですから!

そうなんですね!じゃあ、どうして”高麗”って名前なんですか?
そうなんだよ。俺もその疑問にぶつかってネットで散々調べてさ。でもこれが出て来ないんだわ…。

え、そんなに?ネットってなんでも載ってるイメージでした。
ネットも大したことね一なって思ってたその数年後 …。急にその答えが降ってきたんだ。とある専門書を入手したらそこにちゃーんと書いてるじゃありませんか !!そうとう古い専門書だけど。そして畳み掛けるように ..それはとある芝生教室でも ..。
でも思ったよ…。40年以上前の書籍なのに現代のネットより知識が詰まってるんだから。まいったもんだよ。

それで……語源って、どういう意味だったんですか?
(グラスを置きながら)
まぁ、ざっくり言うとね——
昔は、 “結縷草(かうらいしば)”と言われていて、そこに“高麗”という字を当てて”高麗芝”となった——そんな説があるんだ。
この “縷” の字はさ、“糸のように細いもの” って意味があってね。芝の細い葉を表すのに、昔の人はこういう字を当てたんだと思う。
まぁでもな、これはあくまで一つの説であって、名前の由来には諸説あるんだよ。ただ一つ言えるのは——これは外国の芝じゃなくて、ちゃんと日本の芝なんだ。

そうなんですね。ずっと勘違いしてました!
ありがとうございます、タイチさん。
(タイチさんって勉強熱心なんだなぁ。尊敬しちゃう)
とても勉強になる会話でしたね。うずこさんはTaichiさんを惚れ直したかもしれません。
